今日のレシピは、イタリア・サルデーニャ島の郷土料理、じゃが芋とミントのラビオリ、クルルジョネス(クルジョーネス)です。
麦の穂をイメージして生地を編み込んだ、丸い形が特徴的なラビオリは、中東部に位置する、島の伝統的風習を色濃く受け継いだ山間部の村、Nuoro県の郷土料理です。
一般的にはNuoro県のクルルジョネスが、サルデーニャ島のラビオリとして知られていますが、実は島の複雑な方言と同じように、(島にはイタリア語とは別に、サルデーニャ語という独立した言語があり、さらに島内部でも細かく方言が分かれています)同じ名前のクルルジョネスでも、南西部のCampidano県では形も味もまったく違うラビオリを指します。
どちらもフレッシュパスタというのは同じですが、Campidano県では、羊か山羊のフレッシュリコッタチーズに、具はフダンソウかほうれん草、サフラン、ペコリーノ・サルドをあわせます。成形も普通の四角いラビオリと、見た目、味ともにまったく違うのです。
島の北部と南部で同じ名前のパスタが、なぜこんなにも違うのか大変興味深く思いますが、島の住民にはどちらのクルルジョネスも地域に根付いた伝統的な味、そして強いこだわりを感じます。
さて今回のNuoro県のクルルジョネス。完成図をイメージするためにも、その特徴的な包み方を、まずはyoutubeの動画よりご覧ください。お上手!
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今回のレシピの一番難しいポイントは、やはり生地の包み方ですが、少し練習してコツをつかめば簡単に出来るようになるので、興味がある方は楽しみながら是非作ってみてくださいね。
材料 生地
- 薄力粉(Tipo 00) 80g
- セモリナ粉 220g
- 水 150g
- 塩 適量
- オリーブオイル エクストラバージン 大1
材料 具
- じゃが芋 600g
- ミントの葉 大15枚程度
- ペコリーノ・サルド スタジョナート(熟成した古いチーズ=塩分が高め) 70g
- ペコリーノ・サルド フレスコ(若いチーズ) 70g
♦チーズは、なければロマーノ、またはパルミジャーノなどで代用
下準備
- にんにく 大1片
- オリーブオイル エクストラバージン グラス小半分程度
オリーブオイル エクストラバージンにニンニクを漬けて1晩置いておく
作り方
- 生地の材料は、体重をかけながらよくこねる
- ラップをして、生地を30分程冷蔵庫で休ませる
- じゃが芋を皮ごと塩茹でする
- 粗熱をとった後、皮を剥きしっかりと潰す
- 1晩つけておいたオリーブオイルを加えながら、チーズ、刻んだミントの葉を加えて良く混ぜ合わせる
- 必要であれば塩を加えて味を調える
- 広い場所に薄力粉をまぶし、寝かした生地を薄くのばす
- パスタマシーンを使う場合は、タリアテッレなどを作る時と同じ厚さに生地を伸ばす
- コップなどの丸い型を使って生地をくり抜く
- 写真のように、じゃが芋をのせて成形していく
- 包み方は動画を参考にして下さい!(動画でもわかるように、少し多めにじゃが芋を生地にのせても、最後に押し出して閉じるので大丈夫です)
- 完成
♦すぐに食べない時は、粉をまぶして冷蔵庫へ。冷凍保存も可能です。
∗10.
クルルジョネスの調理時間は約6~10分。茹でるときは、沸騰したお湯に塩をひとつまみ加えてください。ラビオリが浮いてきたら茹であがりの目安です。
一緒に合わせると美味しいソース2種
トマトソース
- トマト缶
- にんにく
- オリーブオイル
- 塩
作り方
- 鍋にニンニク、オリーブオイルを入れて香りを引き出す
- トマト缶を入れて、約20分~30分弱火で煮詰める
- 塩で味を調えて完成
- 茹でたクルルジョネスは、しっかりと水分をカットし器にのせる
- トマトソースを上からたっぷりとかけて、お好みで削っておいたチーズをのせて完成
バターとセージのソース
- バター
- ペコリーノチーズ(なければ、パルミジャーノで)
- セージ 少々
- 胡椒
作り方
- バターを小鍋に多めに入れる
- セージをいれる
- 鍋をまわしながら弱火でバターがキャラメル色になるまで待つ。
- 茹でたクルルジョネスは、しっかりと水分をカットし器にのせる
- 器に少量削ったチーズをひいておく
- バターは黄金色になったら素早く火を止めセージを取り除き、茹であがったクルルジョネスに上から回しかける(バターは焦げやすいので素早く)
- 削っておいたチーズをたっぷりとかけて完成